ウエルネス(Wellness)とは
世界保健機関 (WHO) が国際的に提示した、「健康」の定義をより踏み込んで、そして広範囲な視点から見た健康観を意味する。1961年に、アメリカの医学者、ハルバート・ダンによって提唱され、ウエルネスの用語が作られた。より平易な言葉で言うならば、生活科学として、運動を適宜日常生活に取り入れながら、健康的に日々の暮らしを送ろうと言う主旨で提唱された概念である。 ~ウィキペディア参照
あー、ノーマライゼーションを思い出してしまいますね。ノーマライゼーション自体、良い考え方だとは思いますが、なぜかそれを提唱されると受け入れがたくなると言う不思議。たぶん私だけでしょうけど。それにはとても複雑な事情があるので、今は置いておきます。
つまり、健康(health)は、身体・精神が健やかな状態であることで、ウエルネス(wellness)となると、健康的にどう暮らしていくかを考えていくということらしい。1961年ってかなり古くからあるようですね。良く読みこなしていくと、人生をよりよく健康的に生きましょうと聞こえてきますね。ハルバート・ダン氏曰く、「輝くように生き生きとした状態」なのだそうです。ウエルネスという言葉自体、造語のようです。
では、今、ウエルネスはどんなふうに使われているのでしょうか? ネットでもたくさん情報がでてきますが、精神的・肉体的・感情・社会などと〇〇のウエルネスのように、いくつかに分かれての指標が出ている模様。
フレイルにならないよう、動ける身体を意識すること、筋力を維持すること。認知症を予防するように、頭をつかうこと。精神的にくよくよせず、一人で考えすぎずに、誰かに話せること。それは、体操だったり、塗り絵だったり、趣味をもつことだったりするのでしょうね。
高齢者になったからって、デイサービスを利用して、見知らぬ他人同士で、同じ動きをして、同じものを食べ、時間になったら帰宅。そんな窮屈なのは嫌だと思う人もたくさんいるはずです。知らない人と付き合わないといけなかったり、思うように会話できなかったりが苦痛だったりもするはずです。かといって、一人で暮らしている不安や、さびしさ。買い物ひとつをとっても、肉体的に重労働だったりする。そんな状態の方に、ウエルネスを意識した生活など、どう説くというのだろうか。
私には、義務教育の要素に取り入れていくべき考え方のような気がします。それこそ10代のためのウエルネスとか。自殺を回避するためのウエルネスとか。いきなり、趣味を持ちましょう、生き方を考えましょうなんていったって、無茶ぶりのような気がしてしまいます。
こういう、日本人にとってあいまいもこな思想は、向いていないと思ってしまいますね。だって、日本人って褒めるの得意じゃないもんね。
ウエルネスとかいう前に、相手を敬うこと、感謝の気持ちを持てること、認めること、受け止めること。そういうことを、一つでも出来るようにならないと、ウエルネスにつなげていくのは難しいのではないでしょうか。
私なんて、心底感謝の気持ちを持てたのは、子育てをしている途中でした。それまでの私は、他人に対して無関心だったからです。
続く